季刊でお届けする挑戦的希少WEBマガジン『アナローグ!』

京都精華大学 Ana-Logue vol.16表紙イラスト/菅井友香(カートゥーンコース2014年度生)

マンガを学ぶ君たちへ...
マンガ学部ストーリーマンガ教員 belne 先生による『ゼロから始めるとっておきマンガ指南』第12回

【自分ブラッシュアップのススメ】

みなさんは、ネームができたら誰かに見せますか? 誰かに見せる前にじっくり自分で見直しますか?

初稿ネームは推敲をするためのたたき台。そのためには作品作りのモチベーションをしっかりと保っていなくてはなりません。自分の作品を見直し、修正し、練り上げましょう。

私はネームができたら、大体次のことに気をつけて見直しています。

ベーシック・ネーム自己チェックリスト(新潟コミティアCWS(自著)より引用)

  1. 重要な基本
    • ★話がちゃんと始まって、ちゃんと終わっているか?
    • ★誰が主人公か判るか?
    • ★時間経過に不自然はないか?
    • ★場面転換が判りやすいか?
    • ★誰の言っているセリフか判るか?
    • ★メリハリのあるストーリー展開になっているか?
  2. ミスチェック
    • ありきたりの話になっていないか?
    • 独りよがりな展開になっていないか?(ご都合主義になっていないか?)
    • 一ページ内のコマ数が多すぎないか?(少なすぎないか?)
    • 情報量とページ数が合っているか?
    • 言葉で説明してしまっていないか?
    • 曖昧なセリフはないか?
    • 無駄なセリフはないか?
    • 安易に難解な言葉を使っていないか?
    • セリフが長すぎないか?
    • フキダシが多すぎないか?
  3. 読者に伝える為のプラスアルファがあるか?
    • 舞台設定が判りやすいか
    • 主人公が(自発的に)動いているか
    • 山場はあるか? そしてクライマックスはあるか?
    • 読者を驚かせる意外性はあるか?
    • 主題が伝わるか?
    • キャラの言動の動機を掴めているか?
    • イントロ(導入部)にインパクトはあるか?
    • エンディングに読後感はあるか?
    • 魅力のある場面(シーン)はあるか?
    • 見開きのバランスは良いか?(構図と画面コントラスト)
  4. 一番大事なこと
    • 書きたいものか?
    • 書くに値するものか?
    • 面白いか?
    • 判りやすいか?
    • 自分らしさはあるか?

もちろん、全ての作品が、この項目全部をクリアできるわけではないですが、修正だけではなく、「もっと面白くならないか?」「自分が描きたいのはこれか?」という視点でネームを見つめ直します。

※モチベーションをしっかり持ってブラッシュアップしよう。
しかし、あまり細かく修正を繰り返しても創作意欲が持続しません。
直せば直すだけその作品を見慣れてしまい、自分にとっての斬新さがなくなるということもあります。
そして課題でも、プロの作品でも、投稿作でも、緩急はともかく、必ず〆切りがあるものです。
完璧な作品にするよりも「完成をめざすことが大切だ」ということをお忘れなく。

2017年3月1日

belne
マンガ学部 マンガ学科 ストーリーマンガコース教員 1955年東京都生まれ。 76年、秋田書店の少女マンガ誌『ビバ・プリンセス』でデビュー。
現在、『NEMUKI+(ネムキプラス)』(朝日新聞出版)で「はないろ語り拾遺帖」を連載中。
天碕莞爾(そらさきかんじ)名義で『週刊少年マガジン』(講談社)にて、山本航暉「ゴッドハンド輝」原作協力及び構成監修を担当。
創作マンガ同人誌即売会コミティアのティアズマガジン誌上でコミックワークショップを連載中。

関連記事